ふるさと納税、返礼にスポーツ・イベント体験

ふるさと納税のお礼品の種類がさらに増えてきた。食べ物や電化製品やアニメ関連グッズだけではなく、体験型のふるさと納税も人気という2016年7月1日の日経新聞の記事を紹介。

首都圏の自治体で「ふるさと納税」の寄付をした人にスポーツやイベントなどを体験してもらう動きが広がっている。神奈川県は湘南海岸でのサーフィン、さいたま市は国際マラソン大会への参加権を贈る。ふるさと納税では地域の特産物を返礼品にする例が多いが、首都圏ならではの体験をきっかけに観光振興にもつなげたい考えだ。
神奈川県は今年度からふるさと納税にお礼を贈る事業を始めた。サーフィンやダイビング、水族館、工場夜景ツアーなど約30のメニューの全てが体験型なのが特徴。「豪華さの競い合いとは一線を画し、神奈川に足を運んでもらうきっかけを作りたい」(観光企画課)との狙いだ。ふるさと納税の申し込みは4~6月に約130件と前年同期を7割上回り、反応は上々だ。
同県海老名市も6月に返礼を開始。50万円以上寄付した人には、国内のシネマコンプレックス発祥の地である「イオンシネマ海老名」の劇場を2時間貸し切りにできる。200万円寄付すると、米音響評価会社が日本で初めて「一流の音響システムを整えた劇場」と認定し、遠方からもファンが訪れる「7番シアター」(570席)を使える。結婚式の2次会など用途は自由。2015年度に400万円だったふるさと納税の寄付額を5700万円に増やす目標だ。
さいたま市は5万円以上納めた市外在住者に、11月開催のさいたま国際マラソンに参加できるようにした。通常の参加料は1万5000円だが、5月23日に募集を始めたところ、すでに定員の50人に迫る数の寄付が集まっている。市財政課は「さいたま市は特徴がないと言われているが、走ってもらうことで新しい発見をしてほしい」と企画の意図を話す。
千葉県市川市は8月に開く市民花火大会の観覧ペアチケットを返礼に盛り込んだ。打ち上げ総数1万4000発を間近で見られるのが醍醐味だという。東京都多摩市は「ちびまる子ちゃん」などのヒット作で知られるアニメ制作大手、日本アニメーションでスタジオ見学ができるチケットを贈る。7月1日に受け付けを始める分は7万円以上の寄付者が対象だ。
山梨県大月市は5000円以上寄付した希望者に、里山保全の体験をしてもらう。8月と11月に富士山が見える「大月エコの里」で、下草刈りや森の中で遊ぶプログラムを用意する。市企画財政課は「まず来てもらうことで大月のファンになってほしい」と話す。
ふるさと納税は応援したい自治体に寄付すると居住地で減税される仕組み。総務省によると、15年度に首都圏1都3県の自治体に寄せられたふるさと納税の寄付件数は前年度比3.6倍の約18万7千件。寄付額は2.7倍の約78億3千万円となった。ふるさと納税が広がる一方で、自治体が返礼品の豪華さを競い合う動きを疑問視する声もあり、総務省は自粛を求めている。

画像:津別町公式サイトより

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