ふるさと納税を原資に「こども食堂」、虐待防止、子育て支援に効果期待

一人親や共働き家庭の子供たちが無料や低料金で食事できる「こども食堂」が全国的に広がりを見せ、県内各地でも今春ごろから相次いでオープンしている。県によると、少なくとも13カ所に設けられ、宿題を持って集まる子供たちや、仕事帰りの親と待ち合わせる子供たちでにぎわっている。子供たちの心のよりどころとなる空間作りを応援しようと県なども支援に乗り出し、こども食堂は今後も増える見通しだ。

尼崎市瓦宮のこども食堂「そのっこ夕やけ食堂」。ある日のメニューはレタスのオイスターソースいため、大根のきんぴら、キュウリの酢の物、コーンスープ。女性ボランティアが手際よくつくった料理で、子供たちはうれしそうに自分で皿に料理をよそった。

今年3月、元喫茶店の場所にオープン。毎週金曜の午後4~7時、限定20食で、中学生以下は配膳(はいぜん)や後片付けなどを手伝えば無料、大人も300円で一緒に食事をとることができる。1人暮らしの高齢者など大人だけの利用も可能という。

同市社会福祉協議会や地元のNPO法人などが週替わりで食事作りを担当。同社協園田支部の今井久雄さん(46)は「家庭に事情がある子供たちを支援するだけでなく、地域の人たちがいつでも集まれる場所をつくることが大切」と話す。食堂に来ることで親同士が友達になったり、地域のボランティアに育児相談もできたりするという。

こども食堂同士の情報共有などを行う任意団体「こども食堂ネットワーク」(東京)によると、7月時点で同団体への参加は20都道府県で100団体を超えた。こうした中、県でもこども食堂の立ち上げを支援しようと、県生活支援課では今年4月から、使い道を選択して寄付できる県のふるさと納税「ふるさとひょうご寄附金」を活用した支援事業を開始。新たなこども食堂開設に向けて寄付を募っている。

また、神戸市でも近く、子供たちに食事やだんらんの時間を提供する市内の団体に、事業費や人件費など年間40万~160万円の補助金の交付を始める予定という。

関西学院大人間福祉学部の才村純教授(児童福祉学)は「子供の貧困や虐待などは増え続けているが、最近は近所に相談できる人がいないことも多い。こども食堂のような地域住民とかかわりを持てる場所があれば、虐待などの発見の貴重なきっかけにもなり、早期支援にもつながるだろう」と話している。

記事:産経ニュース
画像:子供食堂から

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