水族館や図書館、夏の夜ワクワク

動物園や図書館などで夏休みの夜間に開かれる子供向けイベントが近年、盛況だ。昼間は見ることのできない動物の生態に迫ったり、静まりかえった館内で怪談を聞いたり。今夏も各地のイベントにたくさんの子供たちが参加した。翌日の登校を気にせずちょっぴり夜更かしできるのも夏休みならでは。非日常の体験を共有することは親子の良好な関係づくりにもつながる。

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「あっ、アシカが寝てる」「イルカは寝ないのかな?」――。8月下旬、大阪市の人気水族館「海遊館」で閉館後も子供たちの声が響いた。

同館が夏休み限定で開いたナイトツアー。目を閉じて群れで寝そべるアシカ、立ったままうつむき加減で眠るペンギン。イルカは昼間と変わらず元気に水槽を泳ぎ回る。

参加した18人の小学生は普段見たことのない動物たちの夜の姿に触れて興味津々だ。

ツアーは午後7時に始まり、閉館時刻の午後8時を過ぎても続いた。ほかのお客さんがいなくなった館内で、飼育員が岩陰に潜む魚を懐中電灯で照らして生態を説明したり、普段は立ち入り禁止のバックヤードに「潜入」し、真上から水槽で泳ぐサメやエイを観察したりした。

初めて夜間のイベントに参加したという大阪市の小学2年、岩本燈さん(7)は「昼間は元気に動き回っていたアシカや魚が夜は全然違った」と興奮気味。付き添った母親の麻貴さん(38)は、「生き物が大好きな娘がいつも以上に楽しそうで、参加してよかった」と満足げだった。海遊館によれば、今年は計4日間の開催で約80人の子供が参加。人気が高く、各回抽選を行ったという。

兵庫県三田市の市立図書館は今月27日、小学生を対象にした2部制の肝試しイベントを開催する。午後7時30分からの第1部では、職員が明かりを落とした部屋で怪談話の読み聞かせを行う。

午後8時に閉館してからがイベント「本番」だ。5人が1組となり、職員も保護者もいない真っ暗な館内を、懐中電灯を頼りにパズルのピースを探して回る。普段は入れない書庫にも足を踏み入れる。館内の壁には所々お化けのポスターが貼られ、さきほど聞いたばかりの怪談話と相まって恐怖心が高まる。

昨年初めて開催したところ反響が大きく、今年は応募開始から即日で定員に達した。企画した同館司書の村上恵美子さんは「普段は早く家に帰るように指導される子供たちに、夜のどきどきわくわくを提供したかった。図書館を楽しい場所だと感じてもらえればうれしい」と期待する。第1部については当日でも参加が可能だという。

神奈川県大和市では夏休み直前の7月中旬の土曜夜に「親子ナイトウオークラリー」を開催した。目印が書かれた地図を参考に市内の史跡や名所を親子で回り、クイズに答えて順位を競う。

記事・画像:2016年8月26日 日本経済新聞

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