Instagram、観光系アカウントがつくる独自の世界観

Instagramの月間アクティブユーザー(MAU)数は、今年6月に5億人に達した。8月に”消える投稿”、Instagram Storiesを公開して以来、10月には早くも1日の閲覧者数が1億人を超えるなど好調だ。11月にはメンションや外部リンク挿入機能が追加されるなど、ますます企業のInstagram活用幅は広がっていくだろう。

今回は、2016年11月度における、いいね!率が高い企業アカウントの投稿を見ていきたい。今回もInstagram分析ツール「Aista」を利用し、いいね!率ランキングを、フォロワー数規模別に作成した。さらに、各ランキングの中でいくつかアカウントをピックアップし、運用や投稿の特徴を整理、解説する。

全体サマリー

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()内は前回(2016年5月度調査)数値

当記事では、Instagramにおける企業アカウントのフォロワー数別に平均いいね!率によるランキングを作成した(フォロワー数5,000〜9,999、10,000〜49,999、50,000〜99,999、100,000〜)。下記は、作成したフォロワー数別のいいね!率ランキング上位10の平均を比較したものである。

全体では、Instagram上で人気のファッションやコスメカテゴリの他、前回に引き続きテレビカテゴリのアカウントが上位10位以内に頻出した。フォロワー数5,000〜9,999ではカテゴリにばらつきがあり、住宅とブランド・企業カテゴリがそれぞれ2アカウントずつランクインしていた。

平均いいね!率をみると、フォロワー数10,000〜49,999は約8ポイントほど上昇。テレビ、映画カテゴリのアカウントが頻出していた。100,000〜も前回から約3ポイントほど上昇しているが、以前から平均いいね!率が高かったJAL、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」などのアカウントのフォロワー数が増加しランクインしていた。

フォロワー数5,000〜9,999の企業アカウント

いいね!率ランキングトップ10
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平均いいね!率 9.30%(前回10.19%)
平均投稿数 16.3(前回20.9)
平均ハッシュタグ数 12.0(前回9.9)

平均ハッシュタグ数を除いた数値が前回から低下・減少した。全体的にカテゴリにばらつきが見られ、住宅とブランド・企業が最も頻出したカテゴリとなった。その中で平均いいね!率が最も高かったのは、旅行情報のサービスのじゃらんのキャラクターであるにゃらん。ネコの人格で気ままな日常を投稿している。もともとネコはソーシャルメディアで人気があることも手伝い、平均いいね!率が17.17%と飛び抜けて高い。

ピックアップアカウント

横浜市(8位:平均いいね!率7.58%)
これまであまり見られなかった地方自治体のアカウント。全て英文で外国人向けに運営されており、ハッシュタグ「#MyYokohama」を用いて横浜市の観光スポットを紹介している。アカウントの世界観をアーティスティックに作り込んでおり、自分の画像を投稿するだけでなく、「#MyYokohama」に寄せられた画像を投稿者のアカウント名を入れて投稿している。

投稿:横浜市の観光スポットを紹介

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出典:@findyouryokohama(Instagram)

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出典:@findyouryokohama(Instagram)

フォロワー数10,000〜49,999の企業

いいね!率ランキングトップ10
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平均いいね!率 19.83%(前回12.00%)
平均投稿数 18.1(前回17.7)
平均ハッシュタグ数 7.8(前回9.5)

平均いいね!率が19.83%と前回から大幅に上昇。上位10の中に映画、テレビカテゴリのアカウントが非常に多く、1位のCanCam×超特急もファッション誌であり、Instagramと相性の良い領域のアカウントがランキングを占めている形になる。また、テレビカテゴリではドラマが多い中で、情報番組であるあさイチが6位に入っている。

ピックアップアカウント

あさイチ(6位:平均いいね!率15.23%)
11月1日に投稿開始されたアカウント。放送以外の舞台裏を写した投稿が多く、人気アナウンサーの視点での投稿や、会話をハッシュタグ化した投稿など独自の工夫が見られる。また、スーパームーンや紅葉など、季節に合わせた風景画像の投稿も見られ、ユーザーを楽しませている。

投稿1:人気アナウンサーの視点での投稿

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出典:@nhk_asaichi(Instagram)


結婚を祝う投稿。「#せいぜい幸せになれよ」「#どんなスゴ技で結婚」と会話文のユニークなハッシュタグが多い。

投稿2:スーパームーンを撮影

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出典:@nhk_asaichi(Instagram)


話題となったスーパームーンの日の投稿。話題に合わせるだけではなく、「#明るさを絞って」「#月をタップ」とハッシュタグで撮影方法を紹介している。

フォロワー数50,000〜99,999の企業

いいね!率ランキングトップ10
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平均いいね!率 6.49%(前回9.18%)
平均投稿数 28.7(前回23.6)
平均ハッシュタグ数 8.6(前回8.7)

NHK連続テレビドラマ小説「べっぴんさん」の平均いいね!率が14.59%と圧倒的に高く、投稿数も38と他のアカウントよりも多い。その他テレビやファッションカテゴリ以外でも、京都いいとこフォト、タリーズコーヒー、Babyful Storeなど運用に特徴があるアカウントが上位に入っている。

ピックアップアカウント

京都いいとこフォト(2位:平均いいね!率7.21%)
観光情報誌「京都いいとこマップ」の3人のフォトグラファーが撮影した画像を投稿する形式をとっている。京都の観光名所が美し写る画像を用いており、穴場の観光名所を魅力的な画像で紹介しているところも特徴的。さらに、日本語だけでなく英語でも投稿文を作成しており、外国人観光客もターゲットに入れているであろうことがわかる。

投稿1:観光名所が美しく写る画像

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出典:@kyoto_iitoko(Instagram)


観光名所として有名な二条城をドローンを用いて撮影。普段見られないアングルの画像。

投稿2:ややマイナーな観光名所の紹介

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出典:@kyoto_iitoko(Instagram)


Instagram映えするハートの窓を紅葉とともに紹介。

フォロワー数100,000〜の企業アカウント

いいね!率ランキングトップ10
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平均いいね!率 8.37%(前回4.93%)
平均投稿数 35.5(前回44.5)
平均ハッシュタグ数 6.7(前回6.7)

平均いいね!数は8.37%で前回から大幅に上昇した。これまでフォロワー数100,000〜でランクインしていたアカウントに加え、逃げるは恥だが役に立つ、地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子など話題性が高いドラマのアカウントが上位を占めている。NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」は放送は終了したものの、スピンオフドラマの放送があるためオフショットなどを投稿している。

ピックアップ・ポイント

今回は横浜市、京都いいとこフォトと活用方法が異なる観光系のアカウントを紹介している。いずれも観光地が魅力的に見える独自の世界観をつくっていることに加え、英語で投稿文が記載することで海外ユーザーへの訴求を図っているように思える。前回から約半年ぶりの調査だったが、以前にも増してテレビや映画カテゴリのアカウントのランクインが目立った。ソーシャルメディアを使ったプロモーションやブランディングの中でInstagramを重要視していると考えれる。またドラマ関連のアカウントが多い中で、情報番組であるあさイチはユニークなハッシュタグ活用を見せ、平均いいね!率が高かった。

最後に、上記調査とは別に、企業アカウントのInstagram Stories活用事例を紹介したい。

Instagram Stories活用事例
CNN(@cnn)

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出典:@cnn(Instagram)

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出典:@cnn(Instagram)

放送局であるCNNは、先日の米テネシー州の山火事を、実際の放送のようにInstagram Storiesで投稿。
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まずテキスト入りの画像で事故現場の状況を説明する投稿を行い、次に現地の動画を投稿、複数回繰り返しニュースを紹介している。

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出典:@maccosmetics(Instagram)

最後には、さらに詳細を知りたいユーザーに対して自社のサイトリンクを挿入し誘導している。
化粧品ブランドであるM・A・C Cosmeticsは、ブランドショップにて化粧品使用の実演動画をInstgram Storiesにて投稿。

画像、動画ともにテキストを活用し説明。

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出典:@maccosmetics(Instagram)

重要部分は強調している他、実際に使用した化粧品のリンクを挿入し購買へつなげている。また、リンク挿入部分の「もっと見る」のまわりに目の絵文字をいれ、リンクをタップするよう工夫が見られる。

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出典:@starbucks(Instagram)

Starbucks Coffeeは、毎年行っているレッドカップのキャンペーン「Red Cup Contest」を紹介する投稿をInstagram Storiesで実施。
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テキスト入りの画像で概要を投稿した後は、ユーザーの投稿画像をメンション機能を用いて紹介。

記事・画像:in the loopから

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