「春節」訪日客に照準、スマホサービス続々

中国で27日から春節(旧正月)の大型連休が始まる。訪日外国人客が増える2月2日までの「春節商戦」に照準を定めた誘客策が相次いでいる。成田国際空港は26日、空港を利用する訪日外国人向けのスマートフォン(スマホ)向けサービスの提供を開始。小売店でもスマホを使った決済手段の導入を進めるなど、スマホを生かしたサービスで訪日客を取り込もうとしている。

■訪日客の「コト消費」狙う
成田国際空港がベンチャー企業と組んで訪日外国人向けに提供を始めた「WAmazing(ワメイジング)」は無料のインターネット通信や交通手配、旅先案内を1つのアプリで解決できるスマホ向けサービスだ。日本語ができなくてもアプリで指定するだけで簡単にタクシーを呼び出せる機能も備える。アプリを使って季節ごとに適した観光ツアーなどの予約や手配も可能だ。第1弾として東京都内から日帰りが可能なスキー場と連携し、アジアからの訪日客に人気のある「雪遊び」体験ができるツアーを提供する。

日本滞在中に最大5日間、通信容量500メガバイトまで無料でインターネット通信環境が可能なSIMカードも2月1日以降、成田空港で受け取ることができる。当初は台湾・香港に居住する訪日客向けに中国語でスタートし、順次英語や韓国語などにも対象を広げる。買い物から体験型の「コト消費」に関心が移っている訪日客向けにアピールする。

 同空港のようにスマホを使って訪日客にアピールする取り組みを各社が競っている。サンリオキャラクターのテーマパーク「サンリオピューロランド」は、交流サイト(SNS)の位置情報機能を使い、羽田空港や成田空港を訪れた外国人に対象を絞ったターゲティング広告を今月16日から31日まで配信中だ。

■スマホ向け決済、導入広がる
小売店ではスマホ向け決済を取り入れ、買い物しやすい売り場づくりでアピールする試みも進んでいる。ドラッグストアを展開するココカラファインは中国人向けのモバイル端末決済サービス「ウィーチャットペイメント(微信支付)」を24日に導入した。各地のドラッグストアで利用できる。ウィーチャットペイメントは中国の主要なモバイル決済手段の1つ。スマホやタブレットをレジで読み取ることで簡単に決済できる。観光中に日用品や化粧品などを気軽に購入できるようにし、新たな需要の掘り起こしを目指す。ローソンや高島屋でも中国アリババ集団傘下の決済サービス「支付宝(アリペイ)」を導入している。

■言語の「壁」もスマホで解決
訪日客は増加傾向にあるものの、小売店などの現場では言葉の壁から接客がうまくいかないなど訪日客に対応しきれていないケースも少なくない。ただ、こうした悩みを簡単に解決できるスマホアプリも出てきている。

例えば米グーグル社が提供する「グーグル翻訳」もその1つ。スマホのカメラをかざすだけで、カメラが自動的に文字を検出し、即時に翻訳してくれる新たな機能が今月25日に追加された。「英語から日本語へ」などと、あらかじめ2つの言語を設定しておけば、その場で翻訳した文章をスマホに表示してくれる。こうした機能を使えば、異なる言語を話す人との間でも、より簡単に意思疎通ができるようになる。

記事:2017年1月26日 日本経済新聞
画像:arachinaから

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