群馬県、コロプラとビッグデータで観光客分析

群馬県はビッグデータを活用した観光政策の策定に乗り出す。スマートフォン(スマホ)ゲーム大手のコロプラと組み、携帯電話の位置情報から観光客の詳細な動きや属性を分析する。データは群馬県観光物産国際協会や県内各地で設立が続くDMO(観光地経営組織)とも共有し、顧客動向に即したきめ細かなPR活動やモデルコースの設定に生かす。

コロプラが提携先のKDDIから得たビッグデータから旅行者の出発地や日程、滞在時間や宿泊地などを分析する。県内を県央(前橋市、渋川市など)、西部(高崎市、富岡市など)、吾妻(草津町、嬬恋村など)、利根沼田(沼田市、みなかみ町など)、東部(桐生市、太田市など)の5つのエリアに分け、観光客が県内をどのように回っているか把握できるようにする。それを基に、性別や年齢別、居住地別などにあわせたマーケティングを展開する。まず、2016年1年間のデータを収集し、今年度末までに分析を終える。サンプル数は2万件以上。来年度以降も調査・分析を継続し、政策の検証や今後の立案に役立てる方針だ。

コロプラが中心となり群馬経済研究所などと組んだコンソーシアムが実際に調査・分析する。コロプラはKDDIと提携し、位置情報ビッグデータを活用したマーケティング支援事業を手がけている。データはスマホユーザから同意のうえで取得し、誰の情報であるかわからない形式に加工して提供する。群馬県は富岡製糸場や草津温泉など有名な観光地を持つが「県内の観光地から軽井沢など県外に宿泊が流れることが多い」と指摘されるなど、観光資源を十分に活用できていないとの声は多い。民間シンクタンクが実施する「地域ブランド調査」で魅力度が下位になるなど、イメージ戦略でも苦戦している。詳細なデータを活用し、観光客の県内滞在時間や宿泊日数を延ばすことで、観光収入の増加やブランド力の向上につなげていく。例えば関西地方で集中的にPR活動を実施したり、富岡製糸場を訪れた観光客にモデルコースとして伊香保や磯部など近隣の温泉地を案内したりといったことが可能になると期待している。

記事:2017年3月23日 日本経済新聞
画像:ITmedia

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