こだわりのモニターツアー 女性や外国人に的

長野県内の官民がターゲットを絞ったモニターツアーを相次ぎ開催している。まちづくり会社のWAKUWAKUやまのうち(山ノ内町)はカメラ好きの女性や各国大使館の職員に絞ったツアーを開催。県は台湾のブロガーを誘致した。参加者にSNS(交流サイト)などを使って長野を広く発信してもらい、スキーや雪といった売り物がない夏場の魅力を訴える。

WAKUWAKUやまのうちは10月21~22日、女性向け旅行雑誌「ことりっぷ」と連携して無料のモニターツアーを開く。WAKUWAKUが女性向けに改装し2月にオープンした宿泊施設「加命の湯」に泊まる。

雲海が一望できる志賀高原の「ソラテラス」や湯田中温泉の街並みなど、女性好みで写真映えする地域をPRする。長野県のDMO(観光地経営組織)である長野県観光機構(長野市)は9月に計3回、「めしあがれ!北信州あぐりツアー」と題して北信地域のツアーを開く。参加者にSNSを通じた情報発信に協力してもらい、信州の魅力をアピールする。

外国人観光客の取り込みに向けた動きも広がっている。長野県は大型観光誘客企画「信州デスティネーションキャンペーン(DC)」の一環として、台湾で人気のブロガー2人を誘致。軽井沢や白馬村、松本城といった人気スポットを巡った。WAKUWAKUやまのうちは8月26~27日、外務省関連団体の国際交流サービス協会と連携し、欧米の大使館員10組20人を招いたツアーを開催した。ソラテラスのほか、子育て時期のサルを見られる地獄谷野猿公苑、須坂市の蔵の街並みなどを訪れ、ガイドの話に熱心に聞き入った。

この時期にモニターツアーが広がる背景には、スキーによる誘客ができない夏場の観光モデルの構築が進んでいない背景がある。観光庁の宿泊旅行統計によると、2016年は長野県の外国人観光客の延べ宿泊者数が初めて100万人を突破した。一方で、16年8月でみると6万1260人泊と、ピークの同年1月に比べて半分以下に落ち込んでいる。温泉地が多い信州は国内観光では高齢者への訴求力は強いが、若い女性の誘客も課題となっている。15年から営業しているソラテラスを観光の核に、夏場の信州を発信していく。

記事:2017年9月6日 日本経済新聞
画像:buzzfeed

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