時間気にせずワイナリー泊

日本のワインは近年、国際的な評価が高まりワイナリーを訪れる愛好家も増えている。日帰りで楽しむ人が多いなか、帰りの時間を気にせず楽しみたい人はワイナリーに泊まってみてはいかがだろう。おいしい料理や温泉も楽しめる宿泊施設が全国各地にある。

東京駅から電車で約2時間、静岡県伊豆市にカラオケ大手シダックスグループが運営する宿泊できるワイナリー「中伊豆ワイナリーヒルズ」がある。敷地に入ると、広大なブドウ畑が出迎えてくれた。シャルドネやメルロー、日本で開発されたヤマ・ソーヴィニヨンなど8品種、3万本が何列にもわたり続く。8~10月にかけて収穫するブドウは敷地内の施設で発酵、醸造している。

 畑の管理やワイナリーには約20人の職人がおり、年間約20万本のワインを製造する。畑のブドウを使い、1千~5千円台で販売している「志太シリーズ」が人気という。

部屋でゆったり

 
オリジナルワイン
 夜もワイナリーで楽しみたい人は敷地内にある「ホテルワイナリーヒル」を利用できる。各部屋にはオリジナルワインがあり、冬季の料理ではワインしゃぶしゃぶが人気だ。露天温泉もあり、星空を見つめながら日々の疲れを癒やすことができる。57部屋あり、料金は2人部屋の1泊2日朝夕食付きで1人1万2960円から。

 子どもや家族連れも楽しめるようにと2016年12月にリニューアルして乗馬コーナーを新設した。馬に乗ったことがない人も、指導役がいるので安心だ。徒歩とは違う目線でブドウ畑を散策できる。乗馬コースは1時間1万2千円で楽しめる。このほかテニス場やプール、サッカー場などもある。

 宿泊できるワイナリーは各地にある。新潟市にある「カーブドッチワイナリー」は海岸近くに広がる砂地を生かしてブドウを育てている。約8万平方メートルのブドウ畑では、砂地での育成に適したスペイン原産で白ブドウ品種のアルバリーニョを造る。年間で2千本ほど製造しており、豊かな香りと柔らかい味が人気になっているという。

 全国有数のブドウ産地、山梨県甲州市では、同市が「ぶどうの丘」という宿泊施設を運営している。約200銘柄、3万本のワインをそろえた試飲ができる日本最大級の地下貯蔵庫があり、1100円で専用の試飲容器を購入すると、全てのワインが味わえる。

 特に地元の甲州ブドウを使ったワインの品種が多く、飲み比べを勧めている。贈答品として一升瓶のワインも用意されている。宿泊施設は21室あり、部屋ごとに温泉施設がある。月ごとに個展が開かれる美術館や、近くの山脈を見渡せるテラスでバーベキューを楽しむこともできる。ワインだけでなく、温泉と景色も楽しめる泊まれるワイナリーは、この一年の疲れを癒やしてくれるだろう。

記事・画像:2017年12月1日 日本経済新聞

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