長野県、スタートアップを包括支援

長野県はスタートアップ企業の包括支援を2018年秋に始める。県内で最近起業した、または近く起業を予定している計6事業者に外部講師が財務やマーケティングといった経営に必要なノウハウを指導する。創業直後の不安定な数カ月を集中支援し、目指す「日本一創業しやすい県づくり」につなげる。

「アクセラレーションプログラム」と称し、支援対象となる事業者の募集を夏に始める。県の創業セミナー参加者やサポートオフィスの相談者、県などがつくる実行委員会が主催する「信州ベンチャーコンテスト」の参加者を中心に集める。

信州ベンチャーコンテストの応募者などから支援対象者を募る(17年のコンテストの様子)

支援は11月から実施する。成長戦略づくりをはじめ、総合的なコンサルティングは監査法人トーマツが担う見通しだ。4月に県が行ったプロポーザル形式の公募で選んだ。支援対象との面談や書面を通じて戦略の議論や進捗の共有、支援ツールの提供を12回にわたって行う予定だ。

トーマツによる支援のほか、起業経験者や大企業の役員をメンターやアドバイザーとして招請する。資金調達や販路開拓、PR方法、労務、IT(情報技術)関連について具体的に指導する。起業家としての心構えも説く。外部講師による指導は6回の予定。指導の内容や人選はトーマツが面談などを踏まえて支援対象者ごとに決める。

18年度予算に総事業費約300万円を計上した。県はこれまで創業前の支援や分野ごとの支援は実施していた。創業後も包括的に指導するスタートアップ支援は今回が初めてとなる。

長野県内の全事業所に占める新規開業者の割合を示す開業率は、16年度で全国39位の3.61%。13年度は全国最下位になっており、起業支援による経済活性化は長年の課題だ。県は18年度からの総合5カ年計画で「日本一創業しやすい県づくり」を掲げる。支援の効果を検証して19年度以降の事業につなげ、21年度に開業率6%を目指す。

記事:2018年5月10日 日本経済新聞
画像:http://www.universityex.com/

関連記事

ページ上部へ戻る