鬼怒川で観光地経営企業、「健康づくり」で誘客

鬼怒川温泉(栃木県日光市)エリアの観光事業者らが、観光地経営を担う企業を設立した。温泉やテーマパーク、自然を生かした「健康になれる観光地」を目指し、商品開発や情報発信を担う。鬼怒川温泉や川治温泉(同)に観光客を呼び込み、行政の補助に頼らない、稼げる観光地づくりを目指す。

 企業名は「DMC鬼怒川温泉」で、鬼怒川エリアで観光業に携わる5人が出資し、2日付で設立した。資本金は200万円。社長には自然体験ツアーを企画するネイチャープラネット(同)の坂内剛至社長が就いた。

 全国の観光地では誘客やPRを担うDMO(観光地経営組織)が相次ぎ設立されている。DMC鬼怒川の設立に関わった鬼怒川グランドホテル夢の季の波木恵美社長は「株式会社の形態をとるDMCは自力による資金調達がしやすく、DMOと比べて補助金頼みになりにくい」と話す。自走できる観光地作りという目標に向け、DMCの設立が適切と判断した。

 DMCは9月にも、地域限定のツアーを実施できる第3種旅行業の免許を取得する。10月をめどに地域の資源を生かした旅行商品を売り出す。カヤックやトレッキングといった自然体験のほか、「江戸ワンダーランド日光江戸村」や「とりっくあーとぴあ日光」といった観光施設体験に温泉を組み合わせる。

健康効果の指標には身体活動のエネルギー消費量を示す国際指標「METs(メッツ)」を使う。静かに座っている状態を「1」とし、各種運動の強度を表す。自然体験やテーマパークでの運動、入浴のエネルギー消費量を数値化する。

 保健医療学博士をDMCの顧問に迎え、専門的な見地を取り入れて商品開発に取り組む。経済産業省が主導するヘルスツーリズム商品の認証も取得し、他地域と連携した旅行商品も作る考えだ。

 鬼怒川エリアではこれまでも健康を軸にした観光企画づくりに取り組んできた。観光事業者などでつくる「観光まちづくりネットワーク鬼怒川」が主体となって商品化に取り組んできたが、販売できないなどの難点があった。

記事・画像:2018年7月6日 日本経済新聞

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